目頭切開は、目を大きく見せるための施術として人気ですが、それだけに失敗修正へのニーズも少なくありません。今回は、目頭切開の基本的な概要をおさらいするとともに、起こり得る失敗についてご紹介します。
目頭切開はなぜ人気か?(目頭切開にしか実現できないこと)
目頭切開には、なぜ根強い人気があるのでしょう。考え得る失敗とその修正法をご紹介する前に、そもそも目頭を切開することで得られるメリットとは何か?についてご説明します。
目と目の距離を短くできる
私たち日本人をはじめとするアジア人は、欧米人に比べて目と目の幅が広く、そのせいで幼く見られがちです。目頭切開によってこうしたコンプレックスが解消できます。
目の横幅を大きくできる
蒙古襞(もうこひだ)によって目頭の周辺が隠されていると、目が小さく見えてしまいます。目頭切開はこの蒙古襞(もうこひだ)を切除・解除し、目頭の周辺部分や、その内側の白目の露出を大きくすることで目の横幅を大きく見せます。
■蒙古襞(もうこひだ)がある目(左)と、無い目(右) ■目頭切開のイメージ
目頭切開で起こり得る失敗とは?
目頭切開を受けた際に起こり得る失敗を、以下にまとめました。検討中の方にとっては、今後の教訓になれば幸いです。すでに失敗してしまった方も、二度と繰り返さないための参考になさってください。
効果が感じられない。
十分に切開しないと、効果が実感できません。仕上がりのイメージをドクターとしっかり共有できていないことが大きな原因だと考えられます。
仕上がりが不自然
「明らかに不自然」「思っていた仕上がりと違う…」というものです。
理由は大きく2つ。まず1つ目は、施術自体がまずかったケースです。もう1つ、意外に少なくないのが、ゲストの方がそもそも目頭切開という施術について正しく認識されていなかったというケースです。目頭切開では、目と目の間隔が狭くなる、目の横幅が大きくなる、二重のラインが広がるなどの効果が期待できますが、デメリットはこれらの効果がオール・オア・ナッシングで跳ね返ってくるということです。つまり、二重のラインは広げたいが、目と目の間隔が狭まることは望んでいないといった場合には不向きな施術なのです。このことを十分理解せずに施術を受けてしまうと、too muchで不自然な仕上がりだと感じてしまうこともあるようです。
目が寄りすぎた
これもよく聞かれる失敗の1つですが、先ほども触れたように、目と目の間隔が狭まるという現象は、目頭の切開手術の後には多かれ少なかれ生じます。ですから、目頭を切開することで、どの程度目と目の間隔が狭くなるのかを、事前カウンセリングなどで十分に確認しておくことが重要です。
もともと左右の目の距離が近いと、目頭切開自体が適さないことがありますので、自覚のある方は是非その点も確認ください。
涙丘(るいきゅう)が露出しすぎる
涙丘とは目頭の皮膚を引っ張ったときに見える赤い部分を指します。ここが大きく露出してしまう現象です。目頭を大きく切りすぎた場合に見られます。これはもう、単純にドクターの技量の問題です。
傷の一部が凹んでいる
目頭切開手術で多く聞かれるトラブルです。目頭の切開後、皮弁の縫合が均一にできなかったり、眼輪筋の切開時に雑な処理を行ったりしたときに起こります。この失敗もドクターの技量の問題だと思われます。
目頭切開後、修正せずにすむには?
今後目頭切開の手術を検討している方たちに、気を付けていただきたいことをまとめました。是非ご参考になさってください。
腕利きのドクターを選ぶ
当然ながら、目頭切開に関する経験と実績が豊富なドクターを選ぶことが大切です。
そのために、カウンセリングは複数個所で受けて、比較検討されると良いでしょう。その際、メリットだけでなくデメリットについてもしっかり触れるドクターを信頼してください。カウンセリング当日に施術を勧めてくる場合は要注意です。
どうなりたいかをきちんと伝える
目頭切開の施術に関しては、ドクターの技術力の低さが原因で失敗するケースと、例え施術自体は失敗なく行われても、ドクターとゲストの間でイメージのすり合わせができておらず、結果的に満足できないということが少なくありません。カウンセリングでは、自分がどうなりたいのかをしっかり伝え、その希望は目頭切開で実現できるのかを確認しておくことも重要です。
目頭切開の失敗、当クリニックではどう修正するか?
当クリニックでは、脂肪細胞の活用法を熟知した私たちならではの修正施術を行うことがあります。言ってみれば、当クリニックの裏メニューのようなものなのですが、今回は特別に、それをご紹介しましょう。
マイクロCRFを用いた、凹みの修正
マイクロCRFとは、採取したご自身の脂肪細胞からまず不純物(血液や老化細胞など)を取り除き、さらにそこから大きな脂肪細胞を粉砕・除去したもので、採取した脂肪から10%程度しかとれない貴重で良質な脂肪細胞です。これを注入することで凹みを補うというものです。
マイクロCRFは微細な細胞群であるため、目の周辺のような繊細な箇所に使用してもなめらかな仕上がりが期待できます。また、幹細胞や成長因子を豊富に含むため、肌の若返り効果が期待できます。
目頭切開後の凹み修正の実例
目頭切開後にできた凹みにマイクロCRFを注入したゲストです。
ポイントは、少しずつボリュームアップを図ること。注入しすぎると膨らんでしまう可能性があるのです。凹みによっては注入だけでなく、細い針で内部の癒着を剥がす処置が必要なこともあるのですが、それは個々のゲストの状態を見させていただいたうえで判断しています。
まとめ
目頭切開は決して大掛かりではありませんし、うまくいけば目の印象を美しく変えられる、とても魅力的な施術です。ただそれだけに、失敗した時の落胆は大きいですよね。失敗を回避するには、何よりも事前の情報収集が重要になってきます。ここにお示しした情報も、クリニック選びの参考にしていただければ幸いです。みなさんが、後悔のない結果が得られることを願っています。